最後のラブレター・遺言状
レズビアンのA子さんとB美さんは、付き合って10年のカップルでした。
A子さんは自宅でデザイン関係の仕事をし、B美さんは公務員でした。
養子縁組はしていなかったものの、同棲生活も5年を超え、住居のマンションも購入し、まさに夫婦そのものの生活を送っていました。
ところがある日、B美さんが突然の交通事故で亡くなってしまいました。
残されたA子さんは、悲嘆に暮れる日々でしたが、それでもB美さんのために、仲間を集めての慎ましやかなお葬式を出してあげました。
B美さんの両親は早くに他界し、二人の兄が居ましたが、折り合いが悪く、もう何年も音信不通の状態でした。
B美さんが亡くなって2ヶ月ほど経ったある日、A子さんの元に、B美さんの二人の兄がやって来ました。
A子さんはB美さんの仏前に案内し、B美さんの遺品の一部を形見分けしようとすると、B美さんの二人の兄はそれを拒否した上でこう言いました。
「このマンションはB美の名義になっているな。あんたはB美の親族でないからB美の相続権はない。B美の権利を相続するのは、わしら二人や。今月中にこのマンションから出て行ってもらうで!」
A子さんとB美さんのマンションは、収入が安定していたB美さんが購入して名義もB美さん名義でした。
A子さんは、B美さんの兄二人からの心無い言葉に深く傷つきましたが、動揺することはありませんでした。
なぜなら、B美さんはA子さんに遺言状を残していたからでした。
B美さんの名義でマンションを購入した際に、B美さんに万が一の事があった場合のことを考えて、B美さんの財産の一切をA子さんに相続させるという内容の公正証書遺言を作成していたのでした。同様に、A子さんもB美さんに対して同じような遺言状を作成していました。
この結果、A子さんは、B美さんの全ての財産を相続し、生活の本拠を奪われるという事態は回避されたのでした。
両親が既に他界し、兄弟姉妹しか存在しない場合、相続権は兄弟姉妹にありますが、遺言状により財産の相続者が指定されている場合には、その指定された者に財産の全てが相続されることになります。
兄弟姉妹には遺留分が無いので、遺言状で指定された人に勝ることはできないのです。
A子さんとB美さんの「一生添い遂げる」という強い想いを感じるエピソードでした。
さらに二人は遺言状を公正証書にしました。これは、遺言状の中でも最も確実な遺言状だと言っても過言ではないでしょう。
遺言状はその形式が細かく法定されており、その形式に則って作成しなければ無効となってしまうことがあります。せっかく書いた遺言状が無効になっては意味がありません。
RSNでは、強い絆で結ばれたLGBTカップルに対し、遺言状を作成する際には公正証書遺言をお勧めしています。
もちろん、作成に関するサポート、原案作成のお手伝いや、公正証書を作成する公証役場とのやり取りなども行います。家族関係や友情結婚の有無の状況によって、作成する内容にも工夫が必要です。最善の遺言書を作成するためにも、RSNまで是非お問い合わせ下さい。
なお、遺言状は遺言者が生存中は何度でも作り直しができます。
【遺言状作成に関するお問い合わせはレインボーサポートネットまで⇒http://rainbow-support.net/】
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