ビデ倫事件の波紋
今回の記事は性的な内容を多く含んでいます。大丈夫な方のみ読み進めて下さい。
先日、ビデ倫(日本ビデオ倫理協会)から逮捕者が出たというニュースが駆け巡りました。
以前の記事にも書きましたが、昨年、ビデ倫が警察の捜索を受けたことは知っていましたが、ついに逮捕に至るとは、AV業界にとって大きな衝撃でしょう。
顧問先のゲイAV制作会社でも、この事件についての話題でもちきりでした。
ビデ倫のような映像作品の審査機関は私が承知していた以上に存在するようで、もちろんそのいずれもが業界の自主的な組織です。
そもそも「わいせつ性」の定義が曖昧なわけで、具体的にどういうモザイクをどの範囲までかければ良いのかという線引きを、法的にOKなラインを考慮しながら行うという作業自体が困難なものだと言っても良いでしょう。
「いっその事、役所が審査してくれたらいいのに!」とゲイAV会社社長はおっしゃっていましたが、そもそも憲法上保障されている表現の自由が問題となる分野だけに、安易な公権力の介入は決して許すべきではありません。
しかしながら、明確な線引きがないと、AV業界全体は、たとえ自主的な審査機関を作ったとしても結局のところ手探り状態のまま、わいせつ性の壁に挑み続けなければならない事になります。
今回の事件で今後注目すべきは、起訴され裁判になった場合に、裁判所がどの様な基準を示すかという一点に尽きます。
そして、その基準は、モザイクの技術的側面にまで踏み込んだ内容のものなのか、それとも従来の判例を繰り返す程度の抽象的な表現に止まるものなのかが注目されます。
さて、ゲイAVの場合(男女物のAVでも)、モザイクは薄いもしくは細かいものが主流のようで、アナル(お尻りの穴)にあってはモザイク無しです。
今後の成り行き次第では、アナルにもモザイクが必要になってくるのかもしれませんね。アナルは性器ではないと思いますが、そういう使い方をしている場合には性器と看做されるのでしょうか?判例では、肛門も性器と並列に表記してあるようですが・・・
『わいせつ』とは、判例によれば、「いたずらに性欲を興奮又は刺激させ、かつ普通人の正常な性的羞恥心を害し、善良な性的道義観念に反する」ことだそうですが、判例を私なりの別の言い方で表現すると「理性が働かなくなるほど興奮させ、普通じゃないエロさ」という事になります。
噛み砕いて言えば「すごくエッチな事」ですよね。
だとすれば、AVの存在自体がNGなのでは?
不明確な規制をかけると、かえってアングラな世界が広がって、社会にとって悪影響だと思います。
そもそも「わいせつ物の頒布」をなぜ禁止しているのかという大前提に立ち戻り、国民的議論が必要な時期ではないでしょうか。
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