稼ぐ人・家事をする人
玲子さん(仮名・33歳)と愛さん(仮名・26歳)は、交際5年目で同居するようになって3年目のカップルです。
当初二人はそれぞれ働いていましたが、同居するのをきっかけに、愛さんは仕事を辞めて家事に専念する事になりました。
玲子さんは、ある専門職で、給料も一般的な水準より多く、玲子さん1人の収入で二人の生活を支えるだけの十分な金額がありました。
愛さんは、得意な家事をこなす毎日を過しながら、ふと、こんな事を思いました。
「もし今、玲ちゃんと別れたら、私、路頭に迷ってしまうなぁ」
愛さんは、家計の管理も任されていて、将来二人のマンションを買うために貯金もしています。でも、この口座は玲子さんの名義です。
つまり、愛さんの財産は皆無の状況です。
これが男女の夫婦ならば、もし離婚するとなっても、財産分与などの制度により、一定の財産を受け取って別れる事ができます。(財産の状況などによって、一概には言えませんが・・・)
ところが、LやGカップルの場合、金銭面を一方に依存している人は、別れるとなった時には、何も金銭的保証はありません。
この金銭的依存関係は、LやGカップルにとって、非常に危険な状態と言えます。
別れた後に、「家事をしていた分の報酬をよこせ!」と言ってみても、認められる可能性は低いでしょう。
関係が良好で、末永く一緒に居ようとしているカップルには、『仕事役と家庭役』の役割分担は、ひとつのライフスタイルとしていいものかもしれません。
そのような役割分担を上手にしているカップルも多くおられるでしょう。
しかし、中には関係が冷めてしまうカップルもあるわけで、その時に、経済的な依存をしていた方にとっては、残酷な状況に追いやられてしまうことがあります。
法的なLGBTに対する保護が不十分な中で、現在ある法制度の中で様々なものを利用して、結婚と同様の効果をもたらすような努力はできますが、完全なものではありません。
RSNには、二人の未来を明るいものにしたいというハッピーな相談も寄せられますが、それと正反対の相談も寄せられます。
関係を清算しようとしたとき、パートナーへの精神的依存よりも経済的依存の方が大きな問題であることもしばしばです。
特に依存していた期間が長ければ長いほど、なかなか立ち直れません。
大多数のカップルは共働きだと思いますが、一方が家庭に入るような関係にする場合には、金銭的なやり取りの工夫や、できれば養子縁組やパートナー契約を行うなどして、自分たちの関係を法的な側面から最大限守ることを考えて頂きたいと思います。
また、家庭に入ったとしても、自分がいつでも自立できるようなスキルを身につける努力(各種の資格・技能の取得など)は、最低限しておいた方がいいと思います。
冒頭の愛さんは、得意な料理を極めるべく、学校に通い始めました。
ゆくゆくは、自分でお店を持つのが夢だそうです。
玲子さんが現在の勤め先から独立して開業する時に合わせて、二人で業種は別々ながら、「隣同士のお店を持とうね」と話しているそうです。
幸せなカップルも、そうでなくなってしまったカップルも、自分たちのそれぞれの身の振り方を時にはよく考えて、必要な備えはしてもらいたいと思います。
【LGBTカップルのよろず相談承ります⇒http://rainbow-support.net/】
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