公務員の沙紀さん(仮名・35歳)は、同じ職場で知り合った3歳上のご主人がいます。結婚して2年、官舎で二人暮らしで子供はまだありません。
沙紀さんのご主人は、仕事の都合で定期的に数ヶ月間家を留守にします。
2人の仲はとても良くて、一緒に居れる時は二人でいつも仲良く行動していました。
沙紀さんはご主人のことをとても愛していて大切に想っていました。
しかし、ご主人が家を空ける数ヶ月間の間、彼女の側にはご主人とは別の人がいました。
その人は、沙紀さんの職場の元同僚(後輩)で、沙紀さんとは結婚前から深い関係(同性愛関係)にありました。
結婚を期に、同性愛関係を清算しようと二人は一旦別れましたが、元の鞘に収まるのにそう時間はかかりませんでした。
とは言うものの、ご主人が長期間家を空ける間だけです。
沙紀さんのお相手の女性のことは、ご主人も知っており、共通の友人といったところです。
沙紀さんに言わせると、ご主人への愛情と後輩への愛情は別物で、どちらに偏ることも無く、二人との関係を続けていきたいということでした。
ご主人には秘密の関係でしたが、その秘密を二人の女性が守り続けることができたならば、沙紀さんにとっては最高の環境でした。
沙紀さんは自分のセクシャリティを寛容なレズビアンだと表現していました。
私は結局バイセクシャルなのではないかと思いましたが、沙紀さん自身はバイセクシャルとされることに強い抵抗がありました。
ある日、沙紀さんは珍しくお酒に泥酔して、ご主人に後輩との関係を告白してしまいました。「酒の勢いでつい、いい気になって、、この人なら何でも話せるような気がして、、、そして許してくれるような気がして、、、、」とは本人の後日談です。
ご主人は最初は冗談のように思っていたそうですが、沙紀さんが具体的な証拠を持ち出してまで話をしたので、確信をもつようになってしまいました。
ご主人は、早く子供が欲しいと願っていたので、沙紀さんのレズビアンの告白を聞いて、子供が出来ないのは沙紀さんのセクシャリティのせいではないかと思うようになりました。(これは客観的には、ご主人の勘違いというか認識の間違いです)
沙紀さんは、ご主人にレズビアンであることを告白したと後輩に話しました。
すると後輩は、沙紀さんにご主人と別れて自分と一緒に暮らすように、仕事を辞めるようにと迫るようになりました。
沙紀さんの告白は、沙紀さんが思い描いていたような3人のそれぞれの良い関係を完全に否定する結果となってしまいました。
一方、ご主人は沙紀さんに、後輩との関係を完全に終わらせるように迫りました。
沙紀さんは困り果てて相談を寄せられました。
さて、沙紀さんはどうすれば良いのでしょうか?
沙紀さんは自分にとって都合の良い状況に甘んじて、自分のことを愛してくれていた二人の大切な人間の気持ちを踏みにじっていたのではないでしょうか?
まずは、沙紀さんはこれまでの自分を反省しなくてはなりません。
選択肢としては、①夫を選ぶ ②後輩を選ぶ ③両方から身を引く のいずれかになります。
沙紀さんの本心としては、①~③のどれでもなく、『今まで通り』が理想なんでしょう。そういう態度がアリアリでした。
結局、沙紀さんはご主人と離婚する道を選択し、ご主人もそれに無条件で同意しました。ご主人はどこまでも「良い人」でした。妻の不貞行為を責める事をせずに、長期間家を空ける仕事に対する恨み言を言っていたそうです。
沙紀さんはすぐに後輩の元へ行くことはせずに、とりあえず実家に身を寄せました。沙紀さんの告白は、沙紀さん本人とご主人と後輩の3人(私もいましたね)以外に知られること無く処理されました。
愛憎劇とまではいかず、かなり迅速に、そして淡々と終了した事件でした。
嘘をつかれ続けた方が良かったのか、真実を知った方が良かったのか、何だかモヤモヤしたものが残ったのは、私だけだったようです。
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